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【スターツプロシード投資法人】長期発行体新規:A /安定的 ニュースリリース | 日本格付研究所 JCR 17d0023

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17- D- 0023 201 7 年 4 月 1 1 日

株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。

投資法人

(証券コード:8979)

【新規】

長期発行体格付 A− 格付の見通し 安定的 ■ 格付事由

(1) スターツコーポレーションをスポンサーに 05 年 4 月に設立され、10 年 7 月に東京証券取引所(不動産投 資信託証券市場)へ上場した、主として居住用マンションを投資対象とする J - RE IT 。05 年 11 月にジャス ダック証券取引所(現東京証券取引所 J A SDA Q 市場)へ上場したが、東京証券取引所(不動産投資信託 証券市場)への上場に伴い、10 年 10 月をもって J A SDA Q 市場における上場を廃止している。現行ポート フォリオは全 111物件、取得価格総額で820億円の資産規模。「地域密着のストック型ビジネスモデル」 を展開するスポンサーグループが、他の事業者に対して優位性を有するエリアや規模等にも考慮し、首都 圏主要都市に所在するシングルタイプ(単身者向け)及びファミリータイプの賃貸住宅を中心としたポー トフォリオの構成となっている。

(2) 本投資法人の賃貸事業運営は堅調に推移している。06/ 10 期以降の各期末において 95%超のポートフォリ オ稼働率を継続していることに加え、直近の 16/ 10 期末のおいても 5. 9%の NOI 利回り(年換算取得価格 ベース)が維持され、契約更新時の改定賃料も増額傾向にあり、上場来、スポンサーグループとの強固な 協業関係に基づくPM 等の取り組みが奏功しているものと想定される。また、上場時に 25 物件、77 億円 であったポートフォリオの外部成長に関するトラックレコードについても、一定の評価が可能と考えてい る。直近では、16 年 11 月に公募増資をまじえ、「プロシード南行徳 2」ほかスポンサーグループによる開 発物件を含めた賃貸住宅 15 物件を、同グループによるウェアハウジング機能等のサポートを活用しつつ、 240 億円で新規取得した。その後、17 年 3 月にはスポンサーグループとの交換取引により、地方に所在す る築古の 2物件を売却した一方で、高齢者向け住宅施設の「ライフサポートレジデンス船堀駅前」を 3. 8 億円で取得している。主として居住用マンションを投資対象とする J - RE IT として、従前より他のアセッ トクラスとの比較においては、相対的に分散度の高いポートフォリオが構築されていたが、外部成長等に 関するこれまでの一連の取り組みによる分散効果の享受などを通じ、ポートフォリオ・キャッシュフロー の安定性は強化されているものとみている。財務面では、資産総額ベースの簿価 L T V について 10/ 4 期 末の53.1%からピークアウトして以降、16/ 10 期末では 48.4%へ低下し、A M の想定する範囲内でコント ロールされているほか、一定の財務バッファーとなりうるポートフォリオの含み益に関しては、14/ 4 期 末に含み損から含み益へ転じた後、増加傾向が続いている(16/ 10 末時点で 73 億円、含み益率 12. 7%)。 資金調達についても、借入金のリファイナンス時における返済期限の分散化、借入期間の長期化、平均金 利の低減等にむけた取り組みの実績を確認できることから、リファイナンスリスク等に対する許容度は改 善方向にあるものとみている。以上を踏まえ、長期発行体格付を「A- 」、見通しを「安定的」とした。 (3) 本投資法人は外部成長にむけた運用方針として、資産規模 1, 000 億円の早期達成を掲げており、引き続き

(2)

化の動向についてもフォローしていく。特に 17 年3 月末現在、築後 20 年超の経年物件が全111 物件中 50 物件を占めることから、今後、ポートフォリオ・キャッシュフローの源泉となる保有物件の競争力の 維持及び向上に関しては、スポンサーグループの実績・ノウハウをベースに、C A PE X 等を効果的に活用 した経年物件への対応が注目ポイントと考えている。

(4) デット・ファイナンスについては、上述の取り組み実績に加え、りそな銀行ほかスポンサーグループの取 引行でもある主力 6 行を中心としたレンダーフォーメーションが維持されており、現時点で資金調達に関 する特段の懸念はみられない。今後、財務基盤の更なる強化にむけては、リファイナンスのタイミングに 合わせた借入金の平均残存期間(17/ 4 末で 2.81 年となる見込み)の一段の長期化や、金利固定化等がポ イントとなろう。引き続き、適切なレバレッジコントロール、円滑なエクイティファイナンスを企図した 投資口価格上昇に向けた取り組みなど、財務運営に関する各種施策及びその実効性に注目していく。

【ポートフォリオの分析】

本投資法人は主として不動産等資産、とりわけ賃貸住宅等に投資して運用を行うことにより、中長期 にわたり、運用資産の着実な成長と安定した収益の確保を目的として、投資主価値の最大化を目指してい る。ここで賃貸住宅等とは、その主たる用途が賃貸住宅に供される不動産(賃貸住宅)、マンスリーマン ション、サービスアパートメント、ホテル及び高齢者向け住宅施設等をいう。賃貸住宅等の投資において は特に、本投資法人が最も需要が安定していると考えている平均的な所得層(中間所得者層向け)を対象 にした賃貸住宅を主な投資対象とすることを基本方針とする。スポンサーであるスターツグループとの協 力関係の下で、同グループ各社の役割・特徴を活かし、資産規模の拡大や運用資産の管理運営を実践して いることが特徴である。

本投資法人はポートフォリオの構築方針において、用途別、地域別、住戸タイプ別に投資割合を設定 している。用途別投資割合では、①賃貸住宅(単身向け、DINK S 向け、ファミリー向け等、通常の賃貸 住宅)が 80%以上、②マンスリーマンション(短期滞在マンション。家具付きで月単位等の短期契約が 可能な賃貸住宅)、サービスアパートメント(家具付きで寝具交換、フロントサービス等のサービス提供 がある賃貸住宅)、ホテル(宿泊特化型のビジネスホテル)が 15%以内、③高齢者向け住宅施設(有料老 人ホーム等の形式の賃貸住宅)が 10%以内と規定されている。中心的な投資対象は①賃貸住宅で、現行 ポートフォリオにおいても取得価格ベースで 97%以上を占める。なお、②及び③に関しては、独自の運 営組織とノウハウが必要なことから、専門のオペレーターとマスターリース(ML )契約を締結し一括賃 貸することを想定しているが、現状、③の 2 物件(「グループホームたのしい家 大正」、「ライフサポート レジデンス船堀駅前」)について、PM 及び ML業務をスポンサーグループのスターツアメニティーが担当 するなど、広範な協力関係の活用がみられる。

地域別投資割合では、①首都圏主要都市が 70%以上、②政令指定都市(①に含まれる都市を除く)が 20%以内、地方主要都市(①及び②に含まれる都市を除く県庁所在地等)が 10%以内と規定されている。 現行ポートフォリオは、取得価格ベースで首都圏主要都市 69.1%、政令指定都市 28. 9%、地方主要都市 2. 0%の構成となっており、②政令指定都市の構成比がやや高めではあるが、スポンサーグループが事業 展開において相対的に優位性を有する首都圏主要都市を主体としつつ、大阪市、名古屋市、福岡市など、 当面堅調な賃貸需要が見込まれるエリアへも、分散に配慮した投資が実践されているものと想定される。

(3)

間が伸長していることなどを考慮しても、需要縮小の影響に伴う特定の入居者層への偏在リスクの顕現化 は限定的とみられる。

ポートフォリオ稼働率についてみると、ここ一年の月末ベースでは 94%を超える水準を維持しており、 17 年 2 月末時点における稼働状況は、首都圏主要都市:96. 3%、政令指定都市:94. 7%、地方主要都市: 93. 9%、全体:95. 8%となっている。また、16/ 10 期末におけるポートフォリオ平均賃料は 91, 447 円と、 16/ 4 期末の 90, 628円に比べ 0. 9%上昇しているほか、パススルー型の各住戸タイプについても賃料増額 の実績を確認できる。これらのトラックレコードや、賃貸住宅等を投資対象とする J - RE IT として、テナ ントの小口分散も図られていることから、ポートフォリオ・キャッシュフローのダウンサイドリスクは相 対的に抑制されているものとみている。

一般に、資産規模の拡大を通じて、分散度の上昇に伴うキャッシュフローの安定化、スケールメリッ トによるコスト低減、物件入れ替え時等における運用の自由度上昇などが見込まれ、J - RE IT の信用力向 上に資するものと J C R では考えている。本投資法人の資産運用会社(不動産コンサルティング部)では、 スポンサーグループとの協業の下、「神田東松下町計画民間住宅棟開発事業」や「流山おおたかの森市有 地開発事業」など、公共と連携した開発事業に参画するといった、ユニークな事業展開を行っている。こ れらの事業を通じて開発された立地面での優位性を有する賃貸住宅などは、同様の背景をもつ「プロシー ド篠崎タワー」等の取得実績からみて、本投資法人の将来的なパイプラインになりうるものと想定される。 資産規模 1, 000 億円の早期達成を目指す中、「プロシード西新井」への集中度(現時点の取得価格ベース で 6.3%)の更なる緩和の観点も含め、今後の開発やリーシング等の動向が注目される。

【主な保有物件の概要】 (1) プロシード西新井

07 年 7 月竣工の、スターツグループの賃貸住宅ノウハウが集約された「免震、井戸、オール電化」を 導入した、ファミリータイプ主体の賃貸マンション。鉄筋コンクリート造陸屋根 14 階建共同住宅・ 事務所・店舗の「アルティア棟」(238 戸)を中心に、鉄筋コンクリート造陸屋根 10階建共同住宅の 「オザリア棟」(49戸)ほか計 4棟で構成されており、保育所や駐車場を併設している。なお、対象 地の所有形態は、独立行政法人都市再生機構を賃貸人とする借地期間 50 年間の一般定期借地権であ る。本物件は 03 年の「西新井駅西口周辺地区地区計画」区域のほぼ中央に存し、周辺地域には分譲 マンションや賃貸マンションのほか、大型商業施設「アリオ西新井」、店舗ビル、コンビニエンスス トア、病院、警察署等の生活利便施設等も立地しており、熟成度が高まっている。また、最寄りの東 武伊勢崎線「西新井」駅までは徒歩約 3分と交通利便性にも優位性を有し、駅至近のマンション街と しての様相も呈している。間取りは 1K から 3L DK まで幅広く、外壁等については相応の経年劣化が みられるものの、維持管理の状態は概ね良好。16 年 10 月末時点の稼働率は 97.3%となっている。

取得日 :07 年 11 月 30 日 取得価格 :5, 172 百万円

鑑定評価額 :6, 710 百万円(16 年 10 月末時点)

(2) プロシード南行徳 2

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4L DKが 4 戸となっているほか、機械式 18 台の駐車場を具備している。外観上特段目立った損傷等は なく、維持管理の状態は概ね良好。16 年 7 月末時点の稼働率は 100%となっている。

取得日 :16 年 11 月 21 日 取得価格 :1, 080 百万円

鑑定評価額 :1, 080 百万円(16 年 9 月 1 日時点)

(担当)杉山 成夫・松田 信康

■ 格付対象

発行体:スターツプロシード投資法人 【新規】

対象 格付 見通し

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格付提供方針に基づくその他開示事項

1. 信用格付を付与した年月日:2017 年 4 月 6 日

2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:杉山 成夫

主任格付アナリスト:杉山 成夫

3. 評価の前提・等級基準:

評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付関連情報」に「信用格付の

種類と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。

4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:

本件信用格付の付与にかかる方法(格付方法)の概要は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付

関連情報」に、「J - RE IT 」(2014 年 6 月 2 日)の信用格付の方法として掲載している。

5. 格付関係者:

(発行体・債務者等) スターツプロシード投資法人

6. 本件信用格付の前提・意義・限界:

本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。

本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性

の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので

はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外

の事項は含まれない。

本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま

た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入

手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。

7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:

・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表

・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明

8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:

J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、

独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、

当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。

9. J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし

■留意事項

本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また

はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、

的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また

は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、

金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因

のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ

って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも

のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として

発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ

を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。

■NR S R O 登録状況

J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラスに

登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則17g- 7(a)項に

基づく開示の対象となる場合、当該開示は J C R のホームページ(http: / / www.jcr. co.jp/ en/ )に掲載されるニュースリリースに添付しています。

■ 本件に関するお問い合わせ先

参照

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